#3野口選手とのバトルを制し、見事優勝の#1飯田翔太選手。レース中盤からのハイスピードな力のぶつかり合いは見るものを熱くさせた。
2位表彰台の#2渡邉玲選手。決勝グリッド後方からのレースながら、集団の中で着実に順位を上げ、結果を残してくるのは流石の一言に尽きる。
鋭いブレーキングを武器に、常に集団の中の上位につけていた#7イモックス選手。秋が瀬でのリタイヤの鬱憤を晴らす3位表彰台を獲得。
4位入賞の#5メグロス選手。ファイナルラップに自身ファステストラップをたたき出し、表彰台まで後もう一歩の所までつけた。次戦に期待したい。
5位入賞の#4島村勝選手。集団の中に身を置いていたものの抜け出せず、予選決勝通じて本来の輝きを見せる事ができなかった。
#1飯田選手とのバトルで観客を沸かせた#3野口孝介選手。このレースで勝てるカードを持ち、終始トップを見据えた位置で熱いレースを展開した。転倒後の素早いリカバーで6位入賞という形でレースを終えた。
FNビギナークラス優勝は#22石井広海選手。#21ともそ♪選手とのバトルを制し、嬉しい自身初優勝を飾った。
本来ビギナー、エキスパートクラスの区分無く開催されていた関東ロードミニ選手権のFNクラス。今戦は桶川スポーツランド様のご好意により、サーキット秋が瀬で行われているもとチャンプ杯のエントリークラスを基に、リザルト上でFNビギナークラスを設けていただけました。この場を借りてお礼申し上げさせていただきます。
モトチャンプ杯東日本開幕戦 FNクラス
桶川スポーツランドにて開催される関東ロードミニ選手権。この選手権は各戦毎にロングコース(新コース)とショートコース(旧コース)の2種類のコースレイアウトを交互に使い、年間6戦で開催されている。昨シーズンまではショートコース(旧コース)でのレースのみFNクラスが開催され、年間3戦でのシリーズであったが、今シーズンはロングコース(新コース)のレースが1戦設けられ、年間4戦でシリーズを争う事となる。
前日の降雨の影響で朝フリー走行までは若干ウェットパッチが残っていたものの、予選決勝共にドライコンディションでのレースとなった。
ポールポジションからスタートは#1飯田選手。他ライダーのレベルアップもあり、タイム差が少なくなってきた中でも、素晴らしいタイムアタックを決め、トップグリッドからのスタートを決めた。2番手は#3野口選手。このところ昨年以上の存在感を見せ、確実にトップを見据えた位置に居るので決勝も期待される。3番手からは#7イモックス選手。予選の集団でのタイムアタック合戦のなか見事アタックを決め、今シーズン久しぶりに復帰したとは思えないような熱い走りで好グリッドを獲得。4番手は#12浅倉選手。昨年の最終戦でポールポジションを獲得するなど、確実にスピードのあるライダー。ここまでがフロントロー。着実に成長を遂げている#5メグロス選手が5番手。昨シーズン2勝をあげ、桶川で輝きを見せる#2渡邉選手はまさかの6番手。集団でのタイムアタックの中、良いラップを取ることができなかった。2006年のランキング2位、昨シーズンも輝きを見せた#4島村選手は7番手から。ここまでが2列目となり、以下#10日吉選手、#6銀狼選手、#58後藤選手、#21ともそ選手、#22石井選手、#9伊藤選手、#46宮坂選手、#66栗原選手という15台でのレースとなった。
良いスタートを切ったのは#1飯田選手。ホールショットを決め、#12浅倉選手、#3野口選手、#7イモックス選手、#4島村選手、#2渡邉選手、#5メグロス選手、#10日吉選手という順で1コーナーを立ち上がっていく。1ヘアピンで早速#3野口選手が#12浅倉選手をかわし2番手へ。続く右コーナーでは#5メグロス選手が#2渡邉選手をかわし6番手へ。その勢いでM字コーナー一つ目のブレーキングで#4島村選手のインを突き5番手へ。順位を変えながら、序盤からハイペースで逃げをうちたい#1飯田選手に食らい付いていく。
縦に長い数珠繋ぎの集団を従えて#1飯田選手が最終コーナーを立ち上がり、#3野口選手、#12浅倉選手、#7イモックス選手、#5メグロス選手、#4島村選手、#2渡邉選手、#10日吉選手まで連なり、ホームストレートをすぎていく。
2周目に入り、各ライダー仕掛けることなく数珠つながりのままハイペースな展開へと向かう#1飯田選手を追いかける。3周目1ヘアピンで、差がつかないうちに上位へ進出したい#2渡邉選手が#4島村選手をブレーキングでかわし6番手へ。続く右コーナーでは#3野口選手が#1飯田選手に見事にカットイン。並びながら進入し、立ち上がりでは前に出ることに成功し、ここでトップに立つ。
4周目は#3野口選手が引っ張り、#1飯田選手はラインを変えるそぶりを見せながらも仕掛けず5周目へ。
5周目1ヘアピンのブレーキングで#7イモックス選手が#12浅倉選手をかわし3番手へ。この辺りでトップ2台との差が若干つき始め、#7イモックス選手から5台の集団という形のセカンドグループとなっていく。
6周目をすぎ、最終コーナーからスピードを乗せた#2渡邉選手が7周目ストレートエンドで#5メグロス選手をかわし5番手へ。続く1ヘアピンでは数周様子を見ていた感のある#1飯田選手がブレーキングで#3野口選手のインをつきトップへ浮上。すかさず右コーナーで#3野口選手も仕掛けに行くがここでは入れず後方につけM字をすぎホームストレートへ。
レースも8周目に入り後半戦へと突入していこうとする中、各ライダー相変わらずハイペースを崩さない。ここまでのトップタイムは#1飯田選手と#3野口選手が42秒830と全くの同タイム。先ほどのバトルで若干3位集団との差が詰まったが、やはり2台のペースが速く、抜きん出る格好で9周目へ。
2位を走る#3野口選手が#1飯田選手のペースを上回り42秒690をマークし、チャンピオンを追い詰めていく。後方3位争いの集団のバトルも激しく、この時点ではじわりじわりと順位を上げてきた#2渡邉選手が3位、#7イモックス選手、#12浅倉選手、#5メグロス選手、#4島村選手という順。
10周目、どうにか差をつけたい#1飯田選手。さらにペースをあげて#3野口選手を引き離し、逃げをうちたいところであるが、そう簡単には#3野口選手も許さない。テールトゥノーズで走り続ける2台。
ここで3位集団の中、5番手を走っていた#12浅倉選手が1ヘアピンで転倒。レースを終えてしまう。
10周目を走りきり、#1飯田選手が自身レース中のファステストラップ、42秒626をマークし、渾身の走りを見せるも、#3野口選手はさらに上回る42秒568を刻み、チャンピオンの直後につけ虎視眈々と勝機を伺い、11周目高速コーナーからスピードを乗せ1ヘアピンでラインを変えるも、先ほどの転倒による黄旗でここでは入れず走りすぎ、ついにレースはファイナルイン。
若干#1飯田選手から離れてしまったが、#3野口選手があきらめるはずはなく、高速コーナー、1ヘアピン、右コーナーとすぎぐいぐい差を埋め、M字コーナー手前の右にマシンを振るところでぎりぎりまで溜め、ブレーキングでついに再びテールトゥノーズに持っていく。前を走る#1飯田選手からブレーキをリリースし、一つ目の左へ進入。ここでぴたりとつけていくかと思われた#3野口選手。ここまで全身全霊を込めたライディングで、マシンも限界寸前で応えて来たが、ほんの少し限界を超えてしまい痛恨のスリップダウン。勝利へのカードをまだ手放していなかったために非常に悔やまれる。これにより#1飯田選手が単独で抜け出し最終コーナーを駆け抜けトップでチェッカーを受けた。2番手には#2渡邉選手、3番手は#7イモックス選手、以下#5メグロス選手、#4島村選手と続き、転倒から復帰した#3野口選手は6位でチェッカーを受けた。
このところ各ライダーのラップタイムが拮抗している桶川スポーツランド旧コースで、縦に長い多台数のトップ集団となる事が予想された中、チャンピオン#1飯田選手の強さと、いまだ上り詰めるベテラン#3野口選手の渾身のライディングによる2台でのマッチレースとなった。このようにベストタイム的に差が無い中ではスピードだけで他にアドバンテージを持つ事はできない。今戦の中ではこの2人に他を圧倒する強さが感じられた。結果今戦は#1飯田選手の強さが一歩前を行ったが、上位集団の誰もが優勝争いへの鍵を手に入れ、#1飯田選手の牙城を崩す可能性を持っている。今年の関東ロードミニ選手権からは目が離せない。
1位 | 1 | 超人 翔太 | 秘永路&HFノリーズDMR.NEO.M.A |
2位 | 2 | 渡邉 玲 | 昇天とHF!飯尾万歳! |
3位 | 7 | イモックス! | 桜庭電気DFノリーズQMA-D |
4位 | 5 | メグロス!! | 飯尾万歳+限界えなり君 |
5位 | 4 | 島村 勝 | TEAM246南出組 |
6位 | 3 | 野口 孝亮 | デビルマンR!! |
7位 | 10 | 日吉 正則 | ごっつうRJr&PBO+Testa! |
8位 | 58 | 後藤 祐也 | 摩擦師+IMCF |
9位 | 6 | 銀 狼 | 一走鬼☆武丸組ハゼファクトリー |
DNF | 12 | 浅倉 剛昭 | 武丸組+ハゼファクトリー+翼要+涼魂 |
1位 | 22 | 石井 広海 | TEAM246南出組 |
2位 | 21 | ともそ♪ | チームくるまやさん+Y'sHouse |
3位 | 9 | 伊藤 和紀 | 夜行走騎 |
4位 | 46 | 宮坂 俊也 | 猿軍団 |
5位 | 66 | 栗原 浩 | 比企郡2スト保存会&定峰テンゴ.F |
掲載の画像は全て決勝ヒート、ittoさんの撮影によるものです。いつも素晴らしい写真をありがとうございます。