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ITTO BEST
周囲の混乱をよそに、強いレース展開を見せたディフェンディングチャンピオン#1飯田選手。連覇に向けて良いスタートをきった。
2位表彰台の#2島村選手。今戦は#1飯田選手に挑めるカードを持てなかった感があるものの、次戦以降の巻き返しに期待したい。
レース中盤に喫してしまった激しい転倒後の怒涛の追い上げは見るものを熱くさせた。見事3位表彰台の#3野口選手。
レース序盤にはトップを走るシーンも見せ、新しい力に期待させられる。転倒後の見事なリカバーで4位入賞#6浅倉選手。
序盤より安定した走りで上位を走っていたものの、追い上げてきた二台とのバトルに敗れてしまった#8下山選手。次戦に期待したい。
レース序盤の転倒で大きく順位を落としてしまった#4なべ選手。集中力を切らさず走りきり、六位入賞でポイントを獲得した。
1位 | 1 | 超人 翔太 | 秘永路&H,F,ノリーズ,DMR,NEO, MKA |
2位 | 2 | 島村 勝 | TEAM 246 南出組 |
3位 | 3 | アメリカンフィーリング | DMR&モンキーターンR&ノリーズ |
4位 | 6 | 浅倉 剛昭 | 一走鬼+ハゼファクトリー+翼要 +武丸組 |
5位 | 8 | 下山 太一 | 下山 太一 |
6位 | 4 | なべ! | 昇天+HF+飯尾万歳! |
7位 | 15 | 竹中 祐季 | TEAM YOU 明石 |
8位 | 14 | 山田 高士 | バトル☆ジャンキー |
9位 | 5 | メグロス!! | RKT・ケンクル・ノリーズ |
10位 | 12 | 銀狼(シルバーウルフ) | 一走鬼☆武丸組+HF+ばく |
11位 | 13 | 島村 勇樹 | TEAM 246 南出組 |
12位 | 19 | ごっさん | 摩擦師+下山 |
13位 | 11 | イモックス! | H,Cクライム&ANR!&846軍団 |
掲載の画像は全て決勝ヒート、ittoさんの撮影によるものです。いつも素晴らしい写真をありがとうございます。
モトチャンプ杯東日本開幕戦 FNエキスパートクラス
初春の日差しに突き抜ける青空の下開催された2008年シーズンモトチャンプ杯。 前年度怒涛のモトチャンプ杯シリーズ戦の熱も冷めやらぬ中、新しい時代の幕は切って落とされた。
見事ポールポジションを獲得したのは四年連続シリーズチャンピオン、#1超人翔太選手(以下飯田選手)。セカンドグリッドからは前年度から復活バイク、人共に速さが光る#6浅倉剛昭選手。3番手には昨シーズン桶川でのレースで2勝をあげ、上り調子の#4なべ選手。4番手にはこのところ練習走行含め好調で、更なる冴えを見せている#3アメリカンフィーリング選手(以下野口選手)。ここまでがフロントローを獲得し、以下#19ごっさん選手、#12銀狼選手、#2島村勝選手までが2列目から、#11イモックス選手、#5メグロス選手、#8下山太一選手、#14山田高士選手が3列目、#13島村勇樹選手、#15竹中祐季選手は4列目からのスタートとなった。
良いスタートをきったのはセカンドグリッドからスタートの#6浅倉選手。ホールショットで1コーナーに跳び込んで行く。これに#1飯田選手、#4なべ選手、#3野口選手、#2島村勝選手、#11イモックス選手と追従する。
1ヘアピン4番手#3野口選手が#4なべ選手をかわし立ち上がる。これに#2島村勝選手、#11イモックス選手と続き裏ストレートを駆け抜ける。最終コーナーで#2島村勝選手が#4なべ選手をかわし4番手浮上。
2周目に入り各ライダーペースを上げて行き、順位変動はないものの、やや詰まった数珠繋ぎで駆け抜ける。ここで#6浅倉選手、#1飯田選手、#3野口選手、#2島村勝選手、#4なべ選手、#11イモックス選手の第1グループと#5メグロス選手以降#12銀狼選手少し離れて#8下山選手第2グループという形成となる。3周目、前の周でトップを伺いつつ様子を見ていた2番手#1飯田選手が1ヘアでトップ#6浅倉選手に仕掛て行く。ラインをクロスさせて#6浅倉選手がイン側で並んで立ち上がるも続く右コーナーで#1飯田選手が先に飛び込む。ここでかわされた#6浅倉選手、右コーナーでワイドにラインを取り綺麗に立ち上がり、裏ストレートでスピードをのせ最終コーナーで#1飯田選手をかわしトップを奪還。
4周目トップグループが団子状で1コーナーに飛び込む。続く1ヘアで2番手#1飯田選手が#6浅倉選手のインに飛び込みトップ浮上。互いに一歩も譲らない。様子を窺い気色ばむ3番手#3野口選手。その後方4番手#2島村勝選手、5番手#4なべ選手を怒涛のブレーキングで6番手#11イモックス選手が2台抜きを果たし、一気に4番手浮上。続く右コーナーを綺麗に立ち上がった5番手#2島村勝選手は最終コーナーで撃っていき#11イモックス選手を抜き返し4番手浮上。
5周目、ペースを上げ逃げるトップ#1飯田選手、追う2番手#6浅倉選手、ここで若干離れた事にやや焦りが出たか#6浅倉選手が2コーナー立ち上がりでライン膨らませてしまう。これを見逃さなかった3番手#3野口選手続く1ヘアで#6浅倉選手のインに飛び込み2番手に浮上。その後方6番手#4なべ選手が1ヘアで痛恨のスリップダウンを喫し、後続の#12銀狼選手がよけきれず接触転倒してしまう。これにより後方集団がばらけ、4番手#2島村選手以下#11イモックス選手、#8下山選手が間隔をあけ単独走行という形となった。
6周目、更にペースを上げ、真っ先に33秒台に入れて後続を引き離しにかかる#1飯田選手。離されずに付いていきたい#3野口選手と#6浅倉選手。ハイペースへとシフトし行く所で前に行きたい#6浅倉選手、焦りが出たか右コーナー進入で無念の転倒を喫してしまい戦線を離脱してしまう。この時点で集団となっているところが無くなり、トップ#1飯田選手から各マシン3台分ほどの間隔をあけながら、#3野口選手、#2島村選手、#11イモックス選手、#8下山選手と続き、ダメージ無くすばやく復帰できた#6浅倉選手は#8下山選手の後ろで最終コーナーを立ち上がっていく。
7周目に入って依然ハイペースを維持しながら逃げをうっていく#1飯田選手。何とか上回るペースを作り、差を詰めて行きたい#3野口選手、全身全霊を込めプッシュしていくが、限界を超えてしまったか、右コーナークリップ付近でマシンから3メートル以上も飛ばされてしまうほどの特大ハイサイドによる転倒を喫してしまい、勝機をつなぐ事ができなかった。地面に激しく叩きつけながらも、すぐさまマシンに駆け寄り素早く復帰した事により、#6浅倉選手の後ろ6番手でレースに復帰した。
8周目、7番手争いをしていた#14山田選手と#15竹中選手の後ろから、先ほど転倒を喫してしまった#4なべ選手がせまり、1コーナーで#15竹中選手、1ヘアピンで#14山田選手をかわしていく。この辺りで#6浅倉選手が#8下山選手に追いつき、テールトゥノーズの状態で最終コーナーを立ち上がっていく。
9周目、スピードを乗せた#6浅倉選手が1コーナーで#8下山選手をかわし4番手に浮上。この後方からはつい先ほど大転倒を喫してしまった#3野口選手が、気迫のこもった走りでじわじわさを詰め迫ってきている。
10周目、ハイペースで逃げをうつトップ#1飯田選手はかなりのアドバンテージを築く事に成功し、2番手#2島村選手との差を大きくしていた。#2島村選手も何とかペースを上げて行きたいところだが、#1飯田選手の作るペースに勝る事ができずに、単独走行という形。久しぶりのEXPクラス参戦ながら、3番手を走行する#11イモックス選手であったが、ここらへんからマシンのタレのような症状が出てしまい、4番手集団の#6浅倉選手らに差を詰められてきてしまう。
11周目に入る頃には追い上げてきた#3野口選手が完全に4番手集団の中に身を置く事になり、3台での争いとなってきた。2コーナー立ち上がりで若干ラインを膨らませてしまった#8下山選手の隙を見逃さず、タイトにまとめた#3野口選手が1ヘアまでの切り返しの間にカットインして5番手に浮上。ここで序盤にトップ争いをしていた#6浅倉選手、#3野口選手が絡む形となり、ハイペースを作って、前方の#11イモックス選手との差を詰めていく。
12周目、2コーナー立ち上がりからスピードを乗せていった#3野口選手がロングに撃って行き、#6浅倉選手をかわし4番手に浮上。そのままの勢いで右コーナーブレーキングで#11イモックス選手に仕掛けていくもここでは刺しきる事ができず、並んで立ち上がっていく。その直後で#6浅倉選手は綺麗に右コーナーを立ち上がり、裏ストレートでスピードを乗せ最終コーナーブレーキングで#3野口選手、#11イモックス選手の2台をかわし3番手に浮上。とここで#11イモックス選手のマシンが電気系のトラブルにより失火してしまい、ピットロードへとマシンを向けてしまう。上位を走行していただけに残念。
13周目、トップ#1飯田選手、2番手#2島村選手は単独走行。3番手集団#3野口選手と#6浅倉選手が並走してストレートを抜けていき、#8下山選手が直後につけるという形。イン側に居た#3野口選手が先に1コーナーに進入。これで3番手までポジションを戻してきた。3台のペースは2番手島村選手を若干上回り、差を少しづつ縮めていく格好を見せた。
14周目、3番手に浮上した#3野口選手のペースが速く、#6浅倉選手は何とか喰らいついていくものの、#8下山選手は若干離されていってしまう。6番手となった#4なべ選手は単独走行。7番手争いは#14山田選手と#15竹中選手がテールトゥノーズ。
15周目、ファイナルラップへと入り、トップ#1飯田選手の前にバックマーカーが多く現れだすも、難なくパスして行き、危なげなくチェッカーを受け見事に優勝。2番手に#2島村選手。3番手に#3野口選手。以下#6浅倉選手、#8下山選手、#4なべ選手とチェッカーを受け、7番手争いのバトルを最終ラップ最終コーナーで制した#15竹中選手が7番手、#14山田選手が8番手となった。
上記以外にも多くの転倒者が見られ、6台の入賞者のうち、3位、4位、6位が転倒を喫したライダーというような荒れたレースの中、終わってみれば昨年のシリーズランキング1、2、3位がそのままの順位で今戦の表彰台に立つ結果となった。何が起こるかわからないという雰囲気のあった今戦のようなレースでもきちんと結果を残していくのがシリーズを戦っていく上で重要な事である。荒れたレースの中、序盤から完璧なレース運びを見せた#1飯田選手。5連覇に向けて視界良好。ディフェンディングチャンピオンにとっては幸先の良い開幕戦とすることができた。